〜だてじゃない〜

朝青龍白鵬の優勝決定戦、優勝は朝青龍
気迫のガチンコ相撲で凄いの一言。
支度部屋の様子や立合い前の表情で白鵬かな、とも思ったのですが、
本当に大したもんです、朝青龍
素人目には立合い後も俄然白鵬が有利で、そのまま土俵割る!優勝だ!と見ていました。
しかし白鵬が寄り切ろうと押した瞬間、
待ってましたとばかりに、絶妙のタイミングを逃さず投げを打つ朝青龍
恐るべし相撲感。


体調が悪く、稽古が十分で無くても、
今までの積み重ねが究極の時に発揮できるというのは、
さすが一人横綱角界をひっぱって行くだけの事はあるなぁと只々感心します。
最後優勝インタビューで、アナウンサーから差し出されたマイクを自ら持って
「まいど!大阪!」と高らかに発してましたが、
自らマイクを持つ横綱に思わず笑ってしまいました。


白鵬が力を付けて横綱を脅かす存在にまで成長してきました。
東西にモンゴル出身横綱が名を連ねる日はそう遠く無いのかもしれません。
日本の国技にモンゴル人横綱か、とは思わないけれども、
是非日本人力士も頂点に上り詰めてほしいと強く願います。
だってその方が単純に面白いじゃないですか☆
家族を背負って、郷土を背負って、各部屋を背負って、一門を背負って、果ては国を背負った
強い力士が、それぞれ様々な想いを抱えて
土俵で戦う勇姿を是非また見たいと思います。


今よりも強くなる為に負荷を掛けて鍛えゆくわけですが、
今の日本人力士が背負っているものは何なのだろうと考えてしまいます。
精神面で強い力士というのは、
やはり背負っているものがやはり何か違う。
今の若者に「国を背負って相撲を取れ」というのは非常にナンセンスだし、
時代にそぐわないけれども、
「何かを守りたい」という強い「情」を無くしては、
頂点まで上り詰める事はできないのだろうなぁと素人ながら思います。


相撲は個人競技で道具も持たず、相手と対戦するわけですが、
まわし一つで戦うその背中には、沢山の人の色んな想いがあって、
決して一人で戦うスポーツでは無い事、
また単純に「スポーツ」と言い切れない奥深さというものを、今回改めて実感しました。


大相撲にもまた良い時代がきますように。